ゲシュタルター(ディレクター)を募集します

物語の全体性を立ち上げる

ゲシュタルティングとは何か

ゲシュタルターを語る前に、まず私たちが考える「ゲシュタルティング」について説明させてください。私たちはこれまで、マーケティング、ブランディング、マネジメントという三つの視点を通じて、企業やブランド、組織のあり方を考えてきました。マーケティングは、顧客や関係者のニーズを理解し、価値を届けるための営みです。ブランディングは、市場の中で独自の存在となり、社会との関係性を築いていくための営みです。マネジメントは、組織の思想や価値観を育み、人が共に働き、成果を生み出すための営みです。どれも現代の企業活動にとって欠かすことのできないものです。しかし、私たちは多くの実践を重ねる中で、それぞれの視点だけでは捉えきれないものがあると感じるようになりました。

真善美という視点

企業は、何を信じているのか。誰のために存在しているのか。何を美しいと感じているのか。私たちは、人も企業も、この三つの問いを持っていることに気づきました。そして、その問いの先には、真・善・美という普遍的な価値観があると考えるようになりました。真とは、私たちは何者なのかという問いです。何を信じ、どのような世界を目指しているのか。つまり、その存在の人格や哲学、本質のことです。善とは、私たちは誰のために存在しているのかという問いです。社会や共同体に対して、どのような価値を生み出し、どのような関係を築いていきたいのか。つまり、他者との関係性や倫理観のことです。美とは、私たちは何を美しいと感じるのかという問いです。機能や合理性を超えて、人の感性を動かし、生命を躍動させる魅力のことです。私たちは、人も企業も、この真・善・美の三つが揃って初めて、豊かな存在になれると考えています。しかし、現代の企業活動では、そのどれか一つが過剰に重視され、他の要素が失われてしまうことがあります。

マーケティングの不完全性

マーケティングには、真や美が足りないことがあります。なぜなら、マーケティングは顧客や関係者の視点に偏りやすいからです。顧客のニーズを知ること。市場を分析すること。競合と比較すること。機能を磨き、価値を届けること。もちろん、それらは重要です。しかし、顧客が何を求めているのかを優先するあまり、その企業が本当は何を信じているのか。どのような世界を目指しているのか。何を美しいと感じているのか。そうした内側にある人格や哲学が見えにくくなります。本来、企業の価値とは、市場調査の結果だけで生まれるものではありません。創業者の想い。長い時間をかけて培われた歴史や文化。顧客との対話。社会との関わり。成功や失敗の積み重ね。そうした無数の経験の中から、少しずつ形づくられていくものです。それにも関わらず、マーケティングでは顧客や市場の声が優先されやすく、企業そのものの人格よりも、「何が売れるのか」「何が求められているのか」という外部の期待が前面に出ることがあります。例えば、新しい商品やサービスを企画する際に、その企業が本来持っている価値観や美意識を深く見つめる前に、市場のニーズやトレンドに合わせてしまう。それは、一見すると合理的な判断のように見えます。けれど、本当に人の心を動かす価値とは、顧客の要望をそのまま形にしたものではありません。企業。顧客。共同体。社会。そうした関係性の中で育まれてきた思想や美意識が、人の共感を生み、長く愛される価値へと育っていくのです。機能は優れている。ニーズにも応えている。数字も伸びている。それでも、なぜか心が動かない。なぜか記憶に残らない。それは、本当にその企業だから生まれた価値なのでしょうか。私たちは、その問いを持ち続けています。

ブランディングの不完全性

ブランディングには、真や善が足りないことがあります。なぜなら、ブランディングは「どう見られるか」と「どうあるべきか」という視点に偏りやすいからです。アウターブランディングでは、市場の中でどのように認知されるのか。どのように差別化されるのか。広告やIRを通じて、どのような世界観を伝えていくのかが重視されます。インナーブランディングでは、どのような理念を掲げるのか。どのような組織文化を育むのか。どのような人材を採用し、共感を生み出していくのかが重視されます。もちろん、どちらも重要です。しかし、その一方で、実際にどのような商品やサービスを作っているのか。どのような体験を提供しているのか。そこに、どのような思想や美意識が宿っているのか。という、本質的な問いが後回しになってしまうことがあります。本来、ブランドとは、広告やIRの中に存在するものではありません。MVVやカルチャーブックの中に存在するものでもありません。人が触れるプロダクト。毎日使うサービス。空間や接客。細部へのこだわり。そうした一つひとつの体験の中に、企業の人格が宿っているものです。けれど、ブランディングでは、どう見られるかを整えることや、どうあるべきかを語ることに力を注ぐあまり、実際に何を作り、どのような価値を届けるのかという議論にまで踏み込めていないことがあります。美しい言葉はある。魅力的なビジュアルもある。理念も掲げている。けれど、プロダクトは変わっていない。サービスも変わっていない。顧客体験も変わっていない。それでは、本当の意味でブランドが変わったとは言えないのです。

マネジメントの不完全性

本来、企業の人格とは、会議室の中で生まれるものではありません。長い時間をかけて培われた歴史や文化。顧客との対話。社会との関わり。成功や失敗の積み重ね。そうした無数の経験の中から、少しずつ形づくられていくものです。しかし、マネジメントは組織の内部視点に偏りやすい側面があります。組織の秩序。制度やルール。成果や効率。MVVやバリュー。もちろん、それらは重要です。しかし、社内の関係性や文化を整えることに集中するあまり、顧客と本質的に向き合うことがおろそかになってしまうことがあります。また、合理性や再現性を重視するほど、論理だけでは説明できない感性や美意識、遊び心も失われやすくなります。人の心を動かすもの。長く愛されるもの。時代を超えて受け継がれていくもの。それらは必ずしも、論理だけで説明できるものではありません。一方で、マネジメントでは内部の思想や価値観が優先されやすく、企業そのものの人格よりも、経営者や一部のメンバーの信念が前面に出ることがあります。例えば、MVVやバリュー、行動指針を策定する際に、企業そのものを深く理解する前に、「こうあるべき」という理想を掲げてしまう。それは、一見すると強い思想のように見えます。けれど、本当に人の心を動かす価値観とは、誰か一人が作るものではありません。顧客。市場。共同体。社会。そうした他者との関係性の中で、長い時間をかけて育まれていくものなのです。組織は整っている。制度もある。理念も掲げている。優秀な人もいる。それでも、顧客の顔が見えていない。誰も目を輝かせていない。誰も未来を語らない。私たちは、そんな組織を作りたいわけではないのです。

ゲシュタルティングという実践

私たちは、マーケティングを否定したいわけではありません。ブランディングを否定したいわけでもありません。マネジメントを否定したいわけでもありません。むしろ、そのすべてが必要だと考えています。ただ、どれかひとつでは足りない。企業には、何を信じるのかという真が必要です。誰のために存在し、社会にどのような価値をもたらすのかという善が必要です。そして、人の感性を動かし、生命を躍動させる美が必要です。私たちは、内部だけを見ません。市場だけを見ません。顧客や関係者だけを見ません。また、現在だけを見ません。過去から何を受け継いできたのか。未来へ何を残していくのか。その時間の流れもまた、私たちにとって重要な視点です。人の人格。共同体との関係。自然とのつながり。文化の継承。そして、未来へ受け継がれる美しい物語。真・善・美。それらを、内部、関係者、市場という空間的な視点と、過去、現在、未来という時間軸の中で、ひとつの生命的な全体性として捉え直すこと。私たちは、この思想と実践を、Gestalting(ゲシュタルティング)と呼んでいます。

ゲシュタルターとは

パトモスの「ゲシュタルター」とは、ゲシュタルティングを実践する人のことです。ドイツ語の「Gestalt(ゲシュタルト)」には、「形」や「姿」という意味があります。しかし、それは単なる形状を指す言葉ではありません。部分の集合ではなく、それらが有機的につながることで立ち現れる「全体性」や「本質的なあり方」を意味します。そして、「Gestalter(ゲシュタルター)」とは、その全体性を見出し、形づくり、世界に立ち上げていく人のことです。私たちは、企業も、人も、共同体も、単なる要素の集まりではないと考えています。ブランド。プロダクト。空間。文化。人間関係。歴史。未来。それぞれを分断して考えるのではなく、一つの生命的な全体性として捉え、その人や企業らしい美しいあり方を形にしていく。それが、パトモスの考えるゲシュタルターです。一般的なプロジェクトマネジャーでも、デザインディレクターでもありません。プロジェクトを円滑に進行させる能力はもちろん必要です。しかし、それだけでは私たちが目指すゲシュタルティングを実現することはできません。ブランド、グラフィック、デジタル、プロダクト、空間、写真、映像、編集。ゲシュタルターには、あらゆるデザイン領域におけるプロセスを理解し、それぞれの専門性や創造性を尊重しながら、プロジェクト全体を導いていく力が求められます。優れたデザインとは、単一の才能によって生まれるものではありません。ブランド戦略を考える人。言葉を紡ぐ人。空間を設計する人。写真を撮る人。映像をつくる人。デジタル体験を設計する人。それぞれが異なる視点を持ちながら、一つの思想を共有し、美しい全体性へと向かっていく。その複雑なプロセスを設計し、推進し、最後まで責任を持つこと。それが、ゲシュタルターの役割です。

リサーチや戦略設計、ワークショップ、プロジェクトマネジメントを通じて、多様な専門家や顧客を結びつけながら、思想を実践へと変換していく。そして、単なる成果物ではなく、人の人格や共同体の文化、未来へ受け継がれる美しい物語を創造していく。ゲシュタルターとは、プロジェクトを管理する人ではありません。プロジェクトの意味を定義し、人々を導き、その物語が美しく実現されるまで責任を持つ、先導者です。

たとえば、こんなことに取り組んでいます

  • 老舗企業のブランド戦略を見直し、MVVPの策定から、ロゴ、空間、プロダクト、Webサイトまでを一貫して設計すること。
  • 企業のカルチャーブックを制作し、働く人々の価値観や哲学を言語化し、未来へ受け継がれる文化を育むこと。
  • 新しい住宅や宿泊施設のコンセプトを構想し、建築、家具、プロダクト、写真、Webサイトまで、世界観全体をデザインすること。
  • 地域の文化や自然と向き合い、土地の歴史や風土を未来へつなぐ、新たな共同体のあり方を構想すること。
  • 企業の存在意義を問い直し、社会にとってどのような価値を生み出すべきかを、経営者と共に考え続けること。
  • CMやブランドムービーの企画・演出を通じて、企業の思想やプロダクトの魅力を、人の心を動かす映像体験として表現すること。
  • オフィスや店舗、住宅などの建築・空間ディレクションを通じて、人と人、人と自然、人と共同体の関係性を再編集すること。
  • ブランド、グラフィック、デジタル、プロダクト、空間、写真、映像など、多様な専門家と協働しながら、ひとつの思想を、美しい体験として実現すること。

どのように仕事をしているのか?

私たちは、すぐに答えを出しません。調べること。聞くこと。知ること。学ぶこと。考えること。作ること。そして、続け、積み上げること。そのすべてが、ゲシュタルティングの実践だと考えています。

知る・学ぶ

私たちはまず、世界を知ろうとします。企業の歴史。人々の価値観。土地の風土。共同体の文化。顧客や市場の変化。私たちは、内部、関係者、市場という空間的な視点と、過去、現在、未来という時間軸の中で、真・善・美という9つの視点から物事を観察し、分析していきます。必要に応じて、アンケートやインタビュー、ワークショップなども実施します。私たちにとってリサーチとは、単なる情報収集ではありません。人や企業、共同体が持つ本質的な価値や美しさを見出すための営みです。

考える・編集する

集められた情報を、そのまま答えにはしません。私たちは、9つの視点を行き来しながら、断片的な情報をひとつの物語へと統合していきます。企業とは何か。人は何を信じているのか。共同体はどのような未来を目指すべきなのか。私たちは、ゲシュタルティングの設計者として、ブランドや事業のあり方だけではなく、その背景にある思想や世界観、未来へ続く物語そのものを編集していきます。そして、一つひとつのプロジェクトにおいて、どのような未来を描き、どのような価値を積み上げていくのかを構想します。

作る・書く

考えたことは、形にして初めて社会とつながります。ブランド。グラフィック。デジタル。プロダクト。空間。写真。映像。私たちは、あらゆるデザイン領域を横断しながら、企画された物語を具体的な体験として実装していきます。私たちが作っているのは、単なる成果物ではありません。人の記憶に残り、文化として受け継がれ、未来へと続いていく、美しい物語です。

続ける・積み上げる

私たちは、一度きりのプロジェクトで終わることを良しとしていません。重要なのは、ひとつの成果物を完成させることではなく、その価値を時間をかけて育てていくことです。企業が成長する。人が変わる。共同体が育つ。社会が変化する。私たちは、その時間の流れに寄り添いながら、新しい問いを立て、新しい価値を生み出し続けます。人格を積み上げる。文化を積み上げる。信頼を積み上げる。そして、未来へ受け継がれる美しい物語を積み上げていく。ゲシュタルティングとは、完成された状態ではありません。知り、学び、考え、作り、続け、積み上げていく。その終わりのない実践そのものなのです。

なぜ新たなメンバーを迎えたいのか?

私たちは、ゲシュタルティングを一人で実現できるとは考えていません。ブランド戦略を考える人。言葉を紡ぐ人。空間を設計する人。写真を撮る人。映像をつくる人。デジタル体験を設計する人。それぞれが異なる専門性や感性を持ちながら、ひとつの思想を共有し、美しい全体性へと向かっていく。その営みこそが、私たちの考えるゲシュタルティングです。だからこそ、私たちは常に新しい仲間を求めています。新たに加わる人は、「まだ学ぶことが多い」と思うかもしれません。しかし実際には、私たち自身が、新しい仲間から学ぶことの方が多いのです。新しい視点。新しい感性。新しい問い。それらは、私たちがこれまで見えていなかった世界を見せてくれます。だから、私たちは特定の経歴や肩書きを重視しません。もちろん、経験や技術は大切です。けれど、それ以上に大切なのは、知ることを楽しめること。問い続けられること。変わり続けられること。そして、自分一人の成功ではなく、人や共同体と共に、美しい物語を育てていきたいと思えること。私たちは、そんな人と一緒に働きたいと考えています。なぜなら、私たちが作りたいのは、単なるブランドやデザインではないからです。私たちは、ゲシュタルティングという新しい思想と実践を通じて、人や企業、共同体のあり方を問い直したいと考えています。何を信じるのか。誰のために存在するのか。何を美しいと感じるのか。真・善・美という普遍的な価値観を、言葉だけではなく、事業やプロダクト、空間、文化、そして暮らしの中で体現していきたい。そして、この新しい問いを、世界へ広げていきたい。だから、私たちは新たなメンバーを迎えたいのです。

こんな人が向いています

  • 自身の個性と向き合い、自分だからこそ果たせる役割を見つけ、それを誠実に全うできる人
  • 自身の未熟さを素直に認め、学び続け、小さな実践を積み重ねながら、人格を育み、徳を積んでいける人
  • 違いや多様性を受け入れ、他者に共感しながら、その先にあるより美しい未来を共に目指せる人
  • 自ら献身的に行動し、その姿勢によって人や共同体に勇気を与え、信頼関係を築いていける人
  • 目の前の仕事には慎重でありながら、人生や未来に対しては楽観的でいられる
  • 常に準備を怠らず、学びや経験を積み重ねていないと落ち着かない人
  • 細部にまで目を配り、小さな違和感やミスも見逃さず、最後まで美しさにこだわれる人
  • 心が動く瞬間を大切にし、自然の美しさや生命の躍動に感受性を持っている人
  • 衣・食・住を単なる消費ではなく、人の暮らしや文化を育む大切な営みだと考えている人
  • お金や肩書き、時間に振り回されるのではなく、自分らしい役割を果たしながら、軽やかな自由を手に入れたいと思っている人
  • 仕事と暮らしを切り分けるのではなく、暮らしを豊かにするために仕事をし、仕事を通じて暮らしも豊かになっていくことを大切にしている人

募集するポジション

ゲシュタルター

クライアントから依頼を受けて実施するプロジェクトを、ゲシュタルターとして推進していただきます。ブランド戦略の立案。リサーチやワークショップの設計。MVVやカルチャーの策定。グラフィック、デジタル、プロダクト、空間、写真、映像などのディレクション。そして、プロジェクトマネジメント。単なる進行管理ではなく、プロジェクトの意味を定義し、思想を実践へと変換し、美しい物語として実現すること。それが、ゲシュタルターの役割です。

応募資格

  • 学歴不問

  • 年齢不問

※ブランディング、デザイン、編集、建築、プロジェクトマネジメント、プロダクト開発などの経験者は歓迎します。
※大切なのは、思想への共感と、美しい物語を共に育てたいという信念です。

雇用形態

  • 正社員(3ヶ月の試用期間)
  • フレックス制
  • 昇給(原則として年2回)

※経験や能力を考慮の上、決定します

勤務地

自由(オフィスでも、自宅でも、地方でも海外でも構いません)

私たちは、働く場所や時間を細かく管理することを重視していません。大切なのは、どこで働くかではなく、どのような役割を担い、どのような価値を生み出すかです。弊社のパートナーには、それぞれの個性や人生に合わせた働き方を選択してほしいと考えています。その一方で、自由とは責任と表裏一体でもあります。私たちは、勤務時間ではなく、プロジェクトにおける役割と責任、そして成果によって評価します。自身に課された役割を理解し、限られた時間の中で最大の成果を生み出すこと。その成果や働き方、客観的な数値、そして仲間からの信頼や評価をもとに、給与や役割が決まっていきます。私たちが目指しているのは、管理によって秩序を作ることではありません。一人ひとりが自律し、自分らしい役割を果たしながら、軽やかな自由を手に入れられる環境なのです

応募プロセス

書類審査 → 面接(2~3回)→ オファー 下記の応募フォームよりお申し込みください。


私たちは、スキルや経歴だけではなく、どのような問いを持ち、どのような未来を描いているのかを大切にしています。ぜひ、あなた自身の言葉で、あなたの物語を聞かせてください。

待遇・福利厚生

  • 各種社会保険完備

  • 関東ITソフトウェア健康保険組合加入

  • 交通費支給
・自転車通勤補助
  • 書籍購入補助
  • スポーツジム補助

休日・休暇

週休2日制(土日祝)/ 年次有給休暇 / 年末年始休暇 / 産前産後休暇 / 育児休暇/ 介護休暇 / 慶弔休暇